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お待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い

お待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_1264341.jpgやっとこさNDS分解をアップすることができました。かなり旬を過ぎてしまいましたが気を取り直して見て行きましょう。まずはお約束の分解前写真です。




続いてこれまたお約束の基板(表面と裏面)。今回の基板も非常にシンプルにまとまっています。このシンプルさが耐久性や電磁ノイズ対策に有効に働くんですよね。PSPには金属シールドが入っているようですが、NDSには無し。この辺りがコストの差に響いてきます。
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お待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_141355.jpg次にNDSの基板で気になった個所を挙げていきます。まずは基板の裏のランドマーク。AD10とかAD12とか書いてあります。恐らく主要な信号線の名前だと思いますが、今までの基板にはこういったマークはありませんでした。今回からCPUやメモリがBGA(ボールグリッドアレイ。チップの下側についているハンダボールで基板と接続するタイプ)になっていたり多層基板を使用しているようなので信号を観測しやすいように設けているのでしょうか。お待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_1521490.jpgちなみにVDD1.5、VDD1.8、VDD3.3というランドマークがCPUの近くにあり、CPUの裏側のコンデンサまでいっているようなので、CPUはこれら1.5V、1.8V、3.3Vの電圧を使っていることはほぼ間違いなさそうです(ひょっとすると5.0Vも使ってるかも知れません)。普通に考えるならコア電圧が1.5Vで残りが端子の電圧だと思いますが、1.5VだとするとLSIプロセスは0.18um(もしくは0.13um)あたりじゃないでしょうか。1~2世代前のプロセスを使うことでコストダウンを計っているものと思われます。今回CPUはNDSカートリッジの下に隠れていますが、思い切ってカートリッジを剥がしてみました。CPUのパッケージサイズは16mm×16mm。お待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_1565385.jpgCPUには「CPU NTR」といった刻印があります。「NTR」はコードネーム「NITRO」の略でしょうね。CPU隣のICはRAMのようですが、私のNDSにはSTマイクロ社のRAMが載っていました(富士通製の基板もあるようです)。どこだったかの分解記事に書かれていましたがNDSカートリッジには小さなスリットが空いており、これはCPUの熱を逃がすためのものではないかとの解説がありましたが、分解したまま無理矢理電源を入れてCPUを触ってみた結果は全く温度は上がってないようでした。
お待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_224336.jpg次に気になった個所はLRボタンのハンダ。ここだけ異様にヘタクソです。ここだけ初心者が手で付けたような感じで任天堂らしからぬ汚さです。どうしちゃったんでしょうね。他にはあまり特記すべきことも無いですけど、基板に載っているICやモジュールで気になったものを写真に取りました。左側の写真がRTC(リアルタイムクロック。時計機能を実現するために必要なIC。中央右の小さいやつ)と水晶発振子(32KHz。中央のIC)。通常あるハズのボタン電池が無いようなのでバッテリが完全に切れたら時刻も狂ってしまうかも知れません。右側の写真がミツミ製のナゾのIC。イヤホンジャックとつながっているようなのでサウンドアンプのようでもありますが、このICの周囲にコンデンサなんかが多過ぎる気がするのでひょっとすると電源系のICかも知れません。
お待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_25278.jpgお待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_253380.jpg
話は変わって今度は液晶パネルを。下側液晶(左側の写真)はタッチパネルが貼り付いています。タッチパネルの出力信号は4ピンしか無いのでシリアルでデータ転送してるんでしょうかね。タッチパネルは透かしてみると電極みたいなのが入っているのが見えました。また右側の写真は上側液晶。液晶パネルの右側の基板は無線のアンテナになってました。お待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_2125636.jpgお待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_2132326.jpg
そして最後にスピーカを。ステレオなので2つ入っていますが、これまでのゲームボーイシリーズのスピーカと同じもののようです。同じスピーカの割には音が良くなってる気がするのは気のせいでしょうか。アンプの影響があるのかしらん?お待たせしすぎの解体新書。NDSぶんか~い_b0020549_21626.jpgそして最後まで不明だったのが、フタを閉じるとスリープする新機能の仕組み。何か機械的な仕掛けがあると思ってましたがどこにも無し。いったいどうやっているのか。唯一考えついたのがスピーカの磁石を利用してフタの開閉を判断しているのかと推測しましたが、メイン基板のどこで磁石を検知しているのか分かりませんでした。残念。
by nintendods | 2004-12-20 02:29 | HARD
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