人気ブログランキング | 話題のタグを見る

個性を持ったゲーム

先日「やらなくてもいいゲーム」の話題で記事を書きましたが、意外にこの記事を書いた直後からアクセス数がぐいぐいと伸びました。ゲーム関係者にとっては「今さら何いってるの?」だしゲーム関係者以外にとっては「興味なし」であまり記事の需要が無いだろうと思ってただけにちょっと驚き。

そんなワケで続きの記事を書いてみたいと思います。今回のテーマは「個性を持ったゲーム」。
この意味は、ゲームソフトとしては1種類なんだけど、各人がゲームをしていく内にその人の個性に合わせて内容がカスタマイズされていっちゃうようなゲームを想定してます。育成ゲームなんかでも育て方によってゲームの結果が変わったりしますけど、それよりももっと推し進めて、「ゲームをする人が意識しない内にゲーム内容がカスタマイズされていく」という方向性を持ったゲーム。

具体的な例となると難しいですが、例えばRPGで、ある人は王様から使いの者が来て「悪の大魔王を倒してくれ」と直々に頼まれるのに(勇者の血筋の人という設定)、ある人は最初王様が会ってもくれず、地道にザコを倒している内にやっとお声がかかるとか(一般人の設定)。もっと飛躍するならば悪の大魔王から使いが来て「俺の右腕になれ」と言われる人がいてもいい(悪人の設定)。今までのゲームならこれらストーリーの分岐はゲーム中での明確な操作の違い(会話でどれを選ぶか、など)によって決定されてましたが、もっと違う情報(その人の性格、過去のゲーム歴など)で分岐するなんてどうでしょう? もちろんそれらの情報がゲームソフト側から見えるような形になっていることが必要条件ですけど。

例が悪いのであまりピンときてもらえないかも知れませんね。どうしてこんなゲームを考えたのかを説明した方がいいですね。こういう個性を持ったゲームを考えた最大の理由は、「ゲーム攻略本」「ゲーム攻略サイト」の存在です。私もこれらの本やサイト情報を見ますが、これって良し悪しだと思うんですよね。答えを知った上でゲームをやってしまうから「ストーリーを進めるために(退屈な)操作をしている」感覚になっているのかな?と考えたことがあります。各人のゲーム内容が違ってしまえば、攻略本や攻略サイトって意味が無くなりますよね。攻略日記みたいなのは残るでしょうけど。かつてファミコンゲームが出始めた頃のように、「自分で悩み悩んで攻略方法を見つける」「攻略方法を見つけるために友達を家に連れて来てあーだこーだ言いながらゲームをする」ってのが正しいゲームの遊び方では無いのか?という思いが私の中にあります。そのために各人が全然違うストーリーや解法によってゲームを進めるようにすればいいのではないか、と考えた次第。分岐はランダムでもいいんですけど、個人の趣味や好みに合ったストーリーになれば、ユーザにとっても嬉しいですよね(判り易い例ではアメリカ好きな人は舞台がアメリカになる、インド好きの人は舞台がインドになる、とか。)

次にちょっと違う視点で見てみましょう。ひとつ、私が忘れられない記事があります。といっても記事の大まかな内容しか覚えてないですし、また、何の本に載ってたかも忘れていますけど。今回のお話と関係があるので次にそれを紹介したいと思います。
「あるボードゲームのRPGを何人かで遊んでいた時のお話。ゲームを始めてすぐ、Aさんの操作するキャラクタYの近くにXというモンスターが現れた。以前このボードゲームで遊んだ時にXが火に弱い特徴を持つと知っていたAさんは、すかさずYにファイアの呪文を唱えさせてXを撃退した。それを見ていたBさんが、『Xが火に弱いことを知っていたのはYじゃなくてAさん自身ではないですか?』と問うた。」
意味が判りますでしょうか?つまり、ロールプレイング(役割を演じる)ゲームにおいて、行動する上で重要なのはAさんの経験ではなくキャラクタYの経験なのです。AさんがいくらXが火に弱いということを知っていてもYが知らなければ、Yは何のためらいもなくファイアの呪文を唱えないですよね。
私はこれと同じことをオンラインRPGであるFF11をやっていた時に感じたことがあります。バージョンアップがあった後などはクエストや新モンスターの攻略方法が掲示板や攻略サイトで報告され、そういうヴァナディール(FF11の仮想世界の名前)の外の世界で攻略方法が固定化されてしまう。それを知らないとパーティを組む時にお荷物になるので必然的にそういう情報を「プレイヤーが」仕入れて来ないといけない。これは上記のお話の「Aが知っている情報」ってことになりますよね。私はせっかくヴァナディールという仮想世界があるのだから、ヴァナディールの中でキャラクタYを操作して情報を集める方が面白いんじゃないかなぁと思います。かと言って今のネット社会を無視できるワケでも無いので、ゲームの世界の外での攻略を実質意味の無いものにしてしまう手段として「個性のあるゲーム」というのを持ってくるのもアリだと思っています。

ゲームに「個性」を持たせることでわざと画一的な攻略情報をシャットアウトし、「自分で悩んで攻略する」「そのキャラクタ個別の攻略をごく近い友達同士でワイワイ相談しながら進める」といった昔のゲームプレイ時の状況に戻すことができないか? それが今回のお話です。これをやっちゃうとゲームをするのにすごく時間がかかっちゃうので余計にゲーム離れを引き起こすという説もありますが(汗)。
まだ私の中で完全にまとまってない段階で記事に書いたので長いだけで非常に判りにくい文章になってしまいました。私の意図する内容がうまく伝わったかどうか不安ではありますが、いかがでしょうか? みなさんは個性を持ったゲーム、攻略本の無いゲームってやってみたいですか?
by nintendods | 2005-03-09 16:16 | STUDY
<< 人生の糧になるゲーム やらなくてもいいゲーム >>